【赤ちゃんが母乳を飲まなくてお困りではありませんか？】

「赤ちゃんが母乳を飲まないので困っている」というお母さんの声をたまに聞きます。

これは、母乳とミルク、両方を飲んでいる赤ちゃんにたまに起こる現象で、
哺乳瓶のミルクなら飲むのに母乳は飲んでくれないという「乳頭混乱」という状態です。
あげられることなら母乳を飲ませたいと思っているお母さんも多いはず。

赤ちゃんが母乳を拒否してしまうなんて、悲しくなってしまいますよね。
今回は、この「乳頭混乱」についてまとめてみました。

【乳頭混乱の原因】

■哺乳瓶で飲んだ方が楽という気持ち
赤ちゃんは生まれた時からお母さんの母乳が大好きですが、
まだまだ吸う力が弱く、上手に母乳を飲むことができません。

母乳を上手に飲めるようになるためには、赤ちゃんもそれなりの体力や練習が必要なのです。
しかし、そこに哺乳瓶のミルクを飲んでしまうと、
哺乳瓶はおっぱいに比べて吸う力がなくても楽にミルクが飲めるため、
赤ちゃんはどうしても大変な思いをするおっぱいを嫌がってしまうのです。

■おっぱいが吸いづらい
この「乳頭混乱」は、お母さんの乳頭の形とも大きく関わります。
陥没乳頭や扁平乳頭という、赤ちゃんが飲みにくい乳頭の形状の場合は乳頭混乱を起こす可能性が高く、
やはり楽に飲める哺乳瓶の方を選択してしまいがちに。

【乳頭混乱の対策】
それでは、赤ちゃんが乳頭混乱になったらどうやって治すのでしょうか。
対策についてまとめました。

■母乳とミルクの順番を工夫
混合育児の場合は、基本的には母乳を先に飲ませてから、足りない分を補うようにミルクを飲ませましょう。
先に楽に飲めるミルクを飲ませてしまうと、余計母乳を嫌がってしまいます。
ただ、母乳を泣いて嫌がって収拾がつかない場合はそれを落ち着かせる意味でも、
最初にミルクを少し飲ませてみましょう。
そこから途中で母乳に変えてみたり、寝そうになってみたらそっとおっぱいを加えさせてみたり、
徐々におっぱいに慣れさせることが大切です。

ただ、基本は母乳が先です。
最初からミルクをあげるのはやめましょう。

■哺乳瓶を変える
赤ちゃんは吸う力があまり必要ではない哺乳瓶に慣れてしまうと、飲む力が必要な母乳を嫌がります。
中にはある程度の力で吸わないとミルクが出ない哺乳瓶もあるので、そのような哺乳瓶に変えるのも一つの手です。
お勧めなのは、ピジョンの「母乳相談室」という哺乳瓶。
ミルクが出る穴が小さく、乳首の部分も程よい弾力があり、形もおっぱいに似せて作られています。

この哺乳瓶を活用すると、一般的な哺乳瓶に比べてミルクの出が悪いのでちゃんと吸うトレーニングにもなり、
ミルクが出すぎてアップアップすることもなく、
ちゃんと吸うので疲れて授乳中に寝てしまうこともあり（笑）色々と重宝したと聞きます。

■乳頭保護器を使う
お母さんの乳頭の形が陥没・扁平の場合は、飲みづらくて乳頭混乱に陥っている場合があります。
乳頭保護器をお母さんのおっぱいに当てて授乳をしてみましょう。
乳頭保護器は乳頭の形が赤ちゃんに飲みやすいような形状になっていますので、
これを通じて母乳に慣れてくれますし、乳頭が傷つくのも防げます。
乳頭保護器で上手に飲めるようになったら徐々に使う回数を減らしていきましょう。

■絶対に諦めない意思を
乳頭混乱を克服するためには、絶対に完母でいく！という強い意志が必要だとも聞きます。

最初は赤ちゃんの体力がなくて飲むのが大変だった母乳も、
赤ちゃんが成長して体力がついてくるにつれて、赤ちゃんにとってもそんなに大変ではなくなります。
そう信じて、本当に乳頭混乱を直したいのであれば、母乳を諦めない意思が必要です。

【焦らず、気長に。諦める時は諦める】

以上、乳頭混乱についてまとめました。
母乳を飲んでくれないからといって決して無理強いはしないでください。
焦る気持ちが赤ちゃんに通じて、余計に嫌がるようになってしまいます。

本当に乳頭混乱を直して完全母乳を目指すのでしたら諦めない意思が大事と書きましたが、
治すのはそれくらいの覚悟が必要という意味で、そこまでこだわりがないのでしたら、
諦めてしまうのも一つの手です。

乳頭困難で悩んでいたお母さんの声で、諦めて完ミにしたら気持ちも体力的にも楽になって、
楽しく育児ができるようになったというものもあります。

実際、母乳の出が悪く出産後退院してから混合で息子を育てていましたが、
生後半年過ぎたあたりで母乳よりもミルクがいい！と訴えるようになったとの話を聞きます。
母乳、あまり出てないかも……と思いながらとりあえずあげていたようなので、やっぱりね……と苦笑い。
それからは完ミにしましたが、薬もお酒も飲めるし気分も楽になったと聞きます。

過ぎてしまえば赤ちゃんとの時間は本当に短いもの！そんな貴重な時間をを楽しく過ごしたいですね！