利き手は4歳頃まで決まらない？遺伝と環境が左右する！

赤ちゃんがおもちゃを持ったりしているのを見て、うちの子は右利きかな？左利きかな？なんてふと気になったりはしませんか？
今回は、赤ちゃんの利き手についてご紹介したいと思います！

赤ちゃんの利き手が決まるのはいつ頃？

生後半年を迎えるころになると、おもちゃをつかんだり手をのばして取ったりと、手をよく使うようになります。観察してみると、右だったり左だったり、ちょっと右の方が多いから右利きかな？なんて思うかもしれません。
しかし、実はこのくらいの時期の赤ちゃんは利き手が決まっておらず、単におもちゃに近い方の手をのばしているにすぎないのだとか！
私は、生まれたばかりの赤ちゃんでも利き手は決まっていると思っていたので、驚きです…！

赤ちゃんの利き手が決まる時期に関しては、アメリカの有名な発達心理学者であるアーノルド・ゲゼルが研究を行っています。
生後8週から10歳までの子供を対象に調査をしたところ、赤ちゃんは1歳頃には両手を使い、2歳になると左右どちらかの手を主に使うようになり、3歳になるとまた両方使うようになり……という紆余曲折を経て、4歳頃になってようやく利き手が決まるという結果が出たそうです。

想像以上に遅くに利き手が決まるようですね。
まだ小さいうちに「左利きだから矯正しなきゃ！」と勘違いをして、無理に矯正を行って赤ちゃんの手の動きの発達を妨げることはやめましょう！

赤ちゃんの利き手の判断ポイント

とは言え、どっちが利き手なのか気になるー！という時は、以下のポイントで予測することもできるそうです。

・おもちゃをつかもうとする時の手
・物を受け取ろうとする時の手
・転んだ時とっさにどちらの手が出るか
・スプーンやフォークを持つ手
・ボールを投げる時の手

などなど、ちょっと観察してみるのもおもしろいですね。
その他には、お母さんのお腹にいる時に、よく指しゃぶりをしている方の手が利き手だという説や、生後3ヶ月未満の赤ちゃんの寝る時の顔の向きが右だと将来右利きに、左だと左利きにという説もあり、本当かな！？とも思いますが、エコー写真を見てみたりも楽しいかも！？

利き手が決まるメカニズム

そもそも利き手ってどうやって決まるの？そんな素朴な疑問についてですが、正直なところ、今の段階では正確な原因についてまだまだ解明されていないというのが現状です。

お母さんとお父さんの利き手と子供の利き手を調べたところ、両親がどちらも右利きの場合に赤ちゃんが左利きになる割合は100人中2人、両親のうちどちらかが左利きの場合に赤ちゃんも左利きになる割合は100人中17人、両親がどちらも左利きの場合は100人中46人の赤ちゃんも左利きになったというデータがあります。
これだけ見れば利き手は遺伝するという気がしますね。

2歳～4歳のあるグループの子供の利き手を調べてその後追跡調査をした結果、左利きの子供たちは約41%いたにも関わらず、2年後には約19%に減っていて、右利きの子供たちの割合は38%から75.4%にまで増えていたという実験結果がありました。
更に小学校に入ると85%ほどの子供たちが右利きに。
これにより、左利きだったり、両利きだったりした赤ちゃんも、成長するにしたがって右利きになってしまっているということがわかります。
つまり、幼稚園や家庭や学校などでの集団生活の中で、友達や先生や親の真似をして右手を使ううちに右利きになっているということです。
このことから、遺伝だけではなく育つ環境によって利き手が決まってくるのではとも言われています。

他にはホルモンが影響したり、右脳・左脳の発達の具合だったりといくつか説があるそうです。

矯正すべきか？

一昔前は左利きだったら矯正を、という考えが多かったですが、現在はそうでもありません。
左利きも子供の個性のうちの一つ！
また、今は左利き用のハサミや道具も多くなり、昔ほど左利きでも不便ではありません。
左で字を書きながら右手で消しゴムをもって消せたりなど便利な一面もあったり、個人的には左利きってカッコいいなー！と思っていたり！
無理に矯正をしなくてもいいのではと思います。
矯正をすることで赤ちゃんやお母さんのストレスにもつながりますし、利き手は個性だと思って、のびのびと接したいですね！